イタリア歴史地図

アンリ・アブラハム・シャトラン
「歴史地図帳」
1705年−20年   アムステルダム
手彩色銅版画
「歴史地図帳」は、地理学者シャトラン(1684−1743)が作った地理学に比重を置いたこの時代を代表する百科全書で、全七巻からなっています。 地図はシャトランが制作し、解説はニコラ・グードゥヴィルが担当しました。 どの地図も通常の地図には無い様々な情報が満載で、まさに当時の百科事典的な知識の宝庫です。

これは時代ごとのイタリアを一枚の中で解説している興味深い地図です。 中央の地図の部分の下のものは初期共和政ローマ時代のイタリア、真ん中のものは皇帝アウグストゥス時代のイタリア、上のものは現在(もちろんこの地図が作られた時)のイタリアです。 地図にはA to Z方式で都市や川、湖などの場所が分かるようになっています。 一番下の中央には古代ローマ近郊図、左右には古代ローマ時代の凱旋図が配されています。

写真はマージンを少し出して、イメージサイズより大きめに写してあります。 イメージサイズは印刷されている部分です。 

古代ローマ近郊図です。 全ての道はローマに通ず、でございます。 

古代ローマの凱旋の陣容図です。 華やかですね。 

真ん中の地図のローマ近郊部分の拡大図です。