パリ鳥瞰図

セバスチャン・ムンスター−セバスチャン・ペトリ
「世界誌」
1588年   バーゼル
手彩色木版画
ムンスター(1489−1552)が1544年から出版し始めた「世界誌」は、16世紀中期に最もヨーロッパの人々に読まれた地理学書で、最新の地図や都市図に加えて、百科事典的とも言える世界についての記載が満載で、当時のヨーロッパの人々の世界観に与えた影響は計り知れません。 実際、改定を加えながら何度も版を重ね、各国語版も作られて行きました。 これに収められたムンスター自身が作った「パリ鳥瞰図」は最も早いパリ都市図と言われています。

「世界誌」を出版していたペトリ一族のセバスチャン・ペトリが1588年に改訂版を出す際に、「世界誌」の寿命を長引かせるために原版の彫り直しが行われます。 当時は既にオルテリウスを始めとする銅版画による地図が一般化してきていました。 そこで木版画でありながら銅版画のようなテイストのある装飾が加えられることになりました。 結果として、木版画としては他に類を見ない風変わりな作品が出来上がり、ムンスター自身のオリジナルとは別の意味で人気のある地図となっています。

当店では最初のムンスター自身が作った「パリ鳥瞰図」も在庫しています。

中央の鳥瞰図の部分はほとんど変わりませんが、周囲に銅版画の寓意扉絵を思わせる装飾が加えられています。
写真はマージンを少し出して、イメージサイズより大きめに写してあります。 イメージサイズは印刷されている部分です。
 

裏面はこんな風になっています。 

シテ島をヘソとしたパリの中心部。 橋の上に住居が見えます。 フィレンツェのヴェッキオ橋などには今も残っていますが、昔は橋の上にも人が住んでいました。