マヤ暦のラウンド・カレンダー(マヤ・アステカ文明)

アントワーヌ・フランソワ・プレヴォー・デクジル
「旅行記集成」
1747年−59年   パリ
銅版画
アントワーヌ・フランソワ・プレヴォー・デクジル(1697−1763)はベネディクト派の修道士でしたが、現在ではアベ・プレヴォーという名前で名作「マノン・レスコー」を著した小説家として有名です。 数奇な運命によってヨーロッパを流浪し、生涯に沢山の作品を残しましたが、その中でも毛色の変わっているのが、当時の探検旅行の情報を集めたこの「旅行記集成」です。 プレヴォーは翻訳家としても有能で、膨大な量の旅行記を翻訳、編纂して、この世界を股にかけた「旅行記集成」を作りました。

この版画は1754年に出版された12巻目に収められています。

マヤ暦には13の係数と20の日で成り立つツォルキン暦と20日が1か月となる18の月のハアブ暦があって52年でこの組み合わせが一巡します。 このラウンドカレンダーでは内側が月で18の模様が描かれており、外側が52に分かれていてサイクルを表しています。 メキシコの国立人類学博物館に有名な石碑の太陽の石「アステカカレンダー」が収蔵されていますが、それも円形のカレンダーです。

拡大図です。 蛇の枠が良いですね。